
冬を終えたイギリスの日没は遅いです。7月下旬に訪れた時は午後10時近くまでは明るかったので、夜という概念についてちょっと感覚が変になったほど。午後7時30分。5月のこの時期、日本ならあたりは暗くなっている時間ですが、まだまだどうしてどうして。あと1時間は・・・。

今夜も始まりました、ROBERT RANDOLPHの心地よいペダルスティール・ギター・ソロ。3分半程のソロが終わると血湧き肉踊るノリノリ・タイムに突入。とにかく楽しい。そして熱い。ブルースとジャズ・ファンクの匂いぷんぷんさせながら、時にジャム・バンド的展開。アップ・テンポ2曲続けて観客を興奮させたところで、ROBERTが立ち上がりエレクトリック・ギターに持ち替え。一転バラード・ナンバーです。曲の途中からはキーボードのJASON CROSBYがエレクトリック・バイオリン弾きまくり。この辺でECお目当ての観客も“只者じゃないぞ、こいつら。”と感づく。そして、インストのVoodoo Chileが始まると(・∀・)ニヤニヤ状態。

そしてとどめのラスト・ナンバー。これが凄い。アップテンポの大ノリノリ。ROBERTのペダルスティール高速で歌いまくり。ドラムスはかっ飛ばしでベースはブンブン。この曲、私にはもうすっかりお馴染みとなっていました。しかしこの日になって初めて見る展開が待っていたんです。
各楽器の即興で盛り上がるのはいつも通りだったんですが、途中でなんとROBERTとドラムスのMARCUS RANDOLPH(ROBERTのいとこ)がポジションを交代。そのまま再びぶっ飛ばしていく。観客が「おぉっ」と思ったのも束の間、次はベースのDANYEL MORGANとROBERTが交代。もう観客はびっくり。再々ぶっ飛ばしの後、今度はROBERTとMARCUSが交代。再々々ぶっ飛ばして最後に元通りのポジションへまた交代。

やんややんやです。あれ観て興奮しない人はまずいないでしょう。その後ロンドンのROYAL ALBERT HALLでも同じことをやり、観客からスタンディング・オベイションで称えられたとか。
空恐ろしいバンドです、彼ら。是非ご一聴を。
さて、次回はECです。どうなったことやら。